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世界に存在する職業のほとんどは自衛隊内(陸・海・空)でまかなえるとも言われているくらい、自衛隊はとても大きな組織です。そのため、募集している職種も多岐に渡ります。ひとことで自衛隊になるといっても、その入口はさまざまです。
年齢や学歴などによって受験資格が異なり、受けられる採用試験も変わってきます。また、入口によってその後の階級に影響してくるので、入隊後に「やっぱりあの試験を受けていればよかった」ということにならないためにも、自分がなりたい自衛官の姿とその入隊方法を確認しておくことが大切です。
募集種目一覧
自衛官候補生
採用されると「自衛官候補生(特別職国家公務員)」に任命され、自衛官となるために必要な基礎的教育訓練に専念する新しい採用制度です。自衛官候補生として所要の教育を経て3ヶ月後に2等陸・海・空士(任期制自衛官)に任官します。
陸上自衛官は1年9ヶ月(一部技術系は2年9ヶ月)、海上・航空自衛官は2年9ヶ月を1任期(2任期目 以降は各2年)として勤務する隊員のことです。教育訓練を受けた後に各部隊・基地等に配属され、約9ヶ月後に1等陸・海・空士に昇任、さらに1年 後には、陸・海・空士長に昇任します。
応募資格 | 18歳以上27歳未満 |
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受付期間 | 男子:年間を通じて受付 女子:7月上旬~9月上旬 |
試験科目 | 筆記試験、口述試験、適性検査及び身体検査 |
一般曹候補生
陸・海・空自衛隊の曹となる自衛官を養成する制度です。一般曹候補生は、入隊後2年9月以降選考により3曹へ昇任します。自分の能力に合わせて、知識と技能を高めてゆくことが可能です。一般曹候補生は、26歳まで応募資格があり社会人経験を積んだ方にも広く門戸を開いています。
一般曹候補生とは、18歳以上27歳未満の者を対象に、陸上、海上、航空各自衛隊の部隊勤務を通じて、その基幹隊員となる陸・海・空曹自衛官を養成する制度です。応募資格年齢を比較的広くとっているため、高校新卒者はもちろん、高専卒、大卒、社会人経験者まで多様な経歴を持った人材が一般曹候補生として入隊します。
応募資格 | 日本国籍を有する18歳以上27歳未満の者 |
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受付期間 | 7月上旬~9月上旬 |
試験科目 | 1次:筆記試験及び適正試験 2次:口述試験及び身体試験 |
高等工科学校生徒
将来陸上自衛隊において、高機能化・システム化された装備品を駆使・運用するとともに、国際社会においても自信をもって対応できる自衛官となる者を養成するために、中学校卒業予定者等を対象に採用する制度です。そのため、個人の適性に応じて、幅広い教養と豊かな人間性を養い、将来陸上自衛官として大きく進展できる基礎を作ります。
応募資格 | 【推薦】中卒(見込含)17歳未満の男子かつ学校長の推薦必要 【一般】中卒(見込含)17歳未満の男子 |
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受付期間 | 【推薦】11月上旬~12月上旬 【一般】11月上旬~1月上旬 |
試験科目 | 口述試験、筆記試験(作文を含む。)及び身体検査 |
自衛隊幹部候補生
一般・歯科・薬剤科のコースから各自衛隊の幹部自衛官となる者を養成する制度です。「一般幹部候補生」「歯科幹部候補生」「薬剤科幹部候補生」と、幹部候補生の採用試験には3つのコースがあります。
大学の文系および理工系から進む通常の幹部候補生コースが「一般幹部候補生」。ここには、陸上自衛隊の音楽要員及び海上・航空自衛隊の飛行要員が含まれます。大学の歯学科から進むコースとして、自衛隊の衛生分野(病院勤務等)で活躍する歯科医官となる「歯科幹部候補生」。大学の薬学科から進むコースとして、自衛隊の衛生分野(病院勤務等)で活躍する薬剤官となる「薬剤科幹部候補生」があります。
各コースとも、採用と同時に陸上・海上・航空の各自衛隊曹長に任命され、幹部候補生として一定期間の教育を受けた後、一般幹部候補生は3等陸・海・空尉(院卒者試験合格者は2等陸・海・空尉)に昇任、歯科・薬剤科幹部候補生は2等陸・海・空尉に昇任、幹部自衛官となります。
応募資格 | 【一般】 [大卒程度試験] 22歳以上26歳未満の者 (20歳以上22歳未満の者は大卒(見込含)、修士課程修了者等(見込含)は28歳未満) [院卒者試験] 修士課程修了者等(見込含)で、20歳以上28歳未満の者 【歯科】 【薬剤科】 |
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受付期間 | 3月上旬~5月上旬 |
試験科目 | 1次:筆記試験 筆記式操縦適性検査(飛行要員希望者のみ) 2次:小論文試験、口述試験、身体検査 |
防衛大学校学生
将来、各自衛隊の幹部自衛官となる者(パイロット要員含む)を4年間の修業期間において養成する制度です。防衛大学校で学び幹部となる者は、広い視野を持ち、科学的な思考力を養い、豊かな人間性を培うことが必要です。また、創造力と活力に富む優れた自衛隊のリーダーになるため、知育以外に、徳育と体育を重 視しています。その結果、部下への思いやりや組織を動かす上での技術を学び、信頼される幹部へと成長していきます。
防衛医科大学校学生
将来、医師である幹部自衛官となる者を養成する制度です。6年間の教育訓練と全寮制の規律ある団体生活を通じて、医師としての知識や技能のほかに、生命の尊厳への理解やあらゆる任務を遂行できる強靱な体力も養ってゆきます。医師でありかつ幹部自衛官としての重責を担ってゆける資質を備えた人材を求めます。
応募資格 | 高卒(見込含)21歳未満 |
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受付期間 | 9月上旬~9月下旬 |
試験科目 | 1次:学力試験 2次:口述試験、小論文試験及び身体検査 |
防衛医科大学校看護学科学生(自衛官候補看護学生)
防衛医科大学校看護師養成課程(自衛官候補看護学生)は、保健師・看護師である幹部自衛官となるべき者を育成するコースです。4年間の教育を受け保健師・看護師の国家資格の取得を目指します。免許取得後は、陸・海・空各幹部候補生学校に入校し、幹部自衛官に必要な知識と技能を学びながら、幹部としての資質を養います。その後、自衛隊看護師として全国の自衛隊病院や衛生科部隊等で勤務し、実務経験を積んでいきます。
応募資格 | 高卒(見込含)21歳未満 |
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受付期間 | 9月上旬~9月下旬 |
試験科目 | 1次:筆記試験 2次:口述試験及び身体検査 |
航空学生
航空学生とは、高校卒業又は中等教育学校卒業者(見込みを含む。)、高専3年修了者(見込みを含む。)及び高校卒業と同等以上の学力があると認められる男女を対象にした、海上自衛隊・航空自衛隊のパイロット等を養成する制度です。入隊後は「航空学生」として、全員が学生宿舎で規則正しい団体生活を送りながら2年間の基礎教育を受け、続いて飛行訓練を中心としたそれぞれの段階の操縦課程に進みます。
応募資格 | 高卒(見込含)21歳未満 |
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受付期間 | 7月上旬~9月上旬 |
試験科目 | 1次:筆記試験、適性検査 2次:航空身体検査、口述試験、適性検査 3次:航空身体検査(海上)、操縦適性検査及び医学適性検査(航空) |
予備自衛官補
一般社会人や学生の方を予備自衛官補として採用し、教育訓練修了後、予備自衛官として任用する制度です。一般と技能の公募コースがあり、一般公募では、採用年齢に適している方なら、どなたでも応募可能です。また、技能公募では、語学や医療技術、整備などの分野に精通した皆さんが応募することができます。
応募資格 | 【一般】18歳以上34歳未満
【技能】18歳以上で国家資格等を有する者 |
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受付期間 | 第1回:12月下旬~4月上旬 第2回:7月上旬~9月中旬 |
試験科目 | 筆記試験、口述試験、適性検査及び身体検査 |
以上、自衛官になるには?自衛隊への入隊方法 終わり